まちの保育園 南青山
「見えるカリキュラム」としての保育環境デザイン


パートナー
ナチュラルスマイルジャパン株式会社 / まちの研究所株式会社

役割
Collaborative Pedagogical Research | Research, Editorial Development & Design

空間設計
ALTEMY「感性のランドスケープ」

期間
2024年1月(開園前)〜 現在

成果物
冊子「見えるカリキュラムとしての保育環境デザイン」(2025年2月デジタル版発行)

東京・南青山、ビルの一角。まちの保育園 南青山の「身体性」というコンセプトを手がかりに、ALTEMYが「感性のランドスケープ」として設計した環境。流動的で多様な形の関わり・参加の価値観を反映し、あらゆるものが曲線で描かれている空間。
2024年4月の開園前から、新たに集った保育者たちと共に、保育環境を含むカリキュラムデザインに取り組み、1年間の探究過程を冊子にしました。


見えるカリキュラムとしての環境
空間が知らせる学びへの予感に  耳を傾ける


この園のそれぞれの空間は、どのような性格を持っているのか?

園の立地や園の環境がもつ特徴を探るべく、開園前の3月、保育者たちと実際に園内を歩き、かがみ、寝転がり、空間を読み解くグループワークを行いました。すると、この園が対照的な性質の組み合わせでできていることが見えてきました。その対照をならすのではなく、それぞれの場所が持つパーソナリティとして祝福することにしました。

身体で感じることを意識しながら、新しい園と出会っていきました。そして、それと同時に理念と園環境で提案する園目標の言語化を援助していきました。保育者と共にそれらの過程を経験しながら、こどもたちを迎え入れる仲間としての素材選定を始めました。それぞれの場所と仲良くなりそうな素材はなんだろう、この園がもつ特徴がさらに輝く手助けをしてくれるのは誰だろう、と考えて環境への調和を検討していきました。

このプロジェクトの核にあったのは、環境を「見えるカリキュラム」として捉える視点です。こどもたち・保育者・家族と、環境・素材は対等に関わり合う。どちらが使うでも使われるでもなく、お互いが呼びかけ合い、聴き合い、関係を持ち合う。環境が学びの対象であり、パートナーでもあり、軌跡でもある、そのような環境になっていく可能性をどうデザインするか、ということを保育者たちと共に研究してきました。

その一環として、専門性開発の重要な観点でもある素材研究を行いました。素材研究をする保育者たちは、こどもたちの姿勢や視線、手の感触や周りとの関わりを介して、どう感じるだろうかと思いを馳せていました。

開園後は、こどもたちがこの園の独特な環境をどのように読み取り、会話し、関わってきたかを、保育者と共に記録・解釈しています。

この環境が提案する「身体性」への視点は、保育者の気づきや関わりにどのような影響をもたらしているのか、パートナーとして伴走しながら共同研究を深めてきました。

一年間の実践研究を経て、2025年2月にデジタル版冊子「見えるカリキュラムとしての保育環境デザイン」をまとめました。保育者との対話とコンサルテーションは現在も続いています。保育者とこどもたちの学びの可能性は、一年が経つ頃には、園内には収まらなくなり、ビル内のテナント、近隣の人、散歩先、地域へと広がっています。私がお手伝いしたのは「はじめのいっぽ」の部分ですが、まちの保育園 南青山のこれからの探究の深まりが楽しみです。


NEXT PROJECT


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